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人物名

人物名津田一清 
人物名読み 
場所 
生年 
没年 

本文

一清は訓じてねずみととなふ。津田氏、字は復素、通名市兵衛といひしが、剃髪の後は諱の字音をもて称す。京師京極の産、極めて無我の道人也。赤貧にして不拘。大仏耳塚の辺に住し時、家の内に笋生しより、友人挙りて竹亭とよぶ。池大雅に従ひて書をまなび、蠅頭書極細字をいへり。 に名をしらる。扇面中数百の詩歌を録す。又よりより自歌を詠ずるがほこりていふ、古人の体なりと。中比、江戸に遊び書をもて諸侯に賞せらる。後皇都にかへり祇園林、又第五橋の東に住とき、朋友及び近隣を訪ふこと一日に数十度、往来隙なく起座定まらず。こゝをもてねづみと悪称するにやと人のおもへるもをかし。年毎の春秋に友を招きて燕宴す。そのたびごとに酒巵、酒瓶、皿、鉢やうの器陶ものにして新に調ず。宴終れば列座の人々に与へつくしてひとつもたくはふることなし。歿後、家の内にありしものを売しあたひ、はつかに南鐐一片ばかりになりぬるもめづらしとぞ。是は五条に住りし時、隣家なりし出原宣伸、実をもて記せり。