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三十番歌合_伝後伏見院筆


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作品集名三十番歌合_伝後伏見院筆 
作品集名読みさんじゅうばんうたあわせ_でんごふしみいんひつ 
作成年月日貞和末(1350年あたり頃)
場所 

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これも猶色にこころはけかるともうき世のほかの春のあけほの

これもなほ−いろにこころは−けかるとも−うきよのほかの−はるのあけほの


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風ゆるみこほりとけゆくあさあけのいけのおもてにはるそうかへる

かせゆるみ−こほりとけゆく−あさあけの−いけのおもてに−はるそうかへる


00003
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はなもみえぬ木すゑの気色空の色それとはなしに春そうかへる

はなもみえぬ−こすゑのけしき−そらのいろ−それとはなしに−はるそうかへる


00004
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空さむく風さゆれとも世のなかのかすむとなしに春になりぬる

そらさむく−かせさゆれとも−よのなかの−かすむとなしに−はるになりぬる


00005
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くもりくらす夕の雨はのとかにてかすみにつつむをちの入あひ

くもりくらす−ゆふへのあめは−のとかにて−かすみにつつむ−をちのいりあひ


00006
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枝おもき柳かにはにうくひすのなくねもしめる春雨のうち

えたおもき−やなきかにはに−うくひすの−なくねもしめる−はるさめのうち


00007
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かすむ日のかけよりも猶雨のおとののとけきにこそ春はおほゆれ

かすむひの−かけよりもなほ−あめのおとの−のとけきにこそ−はるはおほゆれ


00008
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なかめやるとほちの山はかすめともひらけもやらぬのきの梅かえ

なかめやる−とほちのやまは−かすめとも−ひらけもやらぬ−のきのうめかえ


00009
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花よいつそたたつくつくのなかめしてくらしかねたる春のつれつれ

はなよいつそ−たたつくつくの−なかめして−くらしかねたる−はるのつれつれ


00010
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はなのうへはややしらみゆくしののめのこのまの空に有明の月

はなのうへは−ややしらみゆく−しののめの−このまのそらに−ありあけのつき


00011
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まちをしむ春の心もあちきなしもとより花のあたし色香を

まちをしむ−はるのこころも−あちきなし−もとよりはなの−あたしいろかを


00012
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かきりなくをさまれる世に春をそへて人の心そたたのとかなる

かきりなく−をさまれるよに−はるをそへ−て人のこころそ−たたのとかなる


00013
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村雨の雲まのつきのほのほのとそれかあらぬかやまほとときす

むらさめの−くもまのつきの−ほのほのと−それかあらぬか−やまほとときす


00014
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春秋もうらやむほとのなさけかなほとときすなくむら雲の月

はるあきも−うらやむほとの−なさけかな−ほとときすなく−むらくものつき


00015
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をちこちの木すゑのせみもなきやみてゆふへすすしき水のおとかな

をちこちの−こすゑのせみも−なきやみて−ゆふへすすしき−みつのおとかな


00016
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せみのなく梢はかりに日はなりてすすしくなりぬ庭の夕かせ

せみのなく−こすゑはかりに−ひはなりて−すすしくなりぬ−にはのゆふかせ


00017
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入日かけ木すゑのせみも声さえてあきおほえたる夕こかけかな

いりひかけ−こすゑのせみも−こゑさえて−あきおほえたる−ゆふこかけかな


00018
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風あらく雨もまはらにおちそめぬ夕たつ雲のきほふ程なく

かせあらく−あめもまはらに−おちそめぬ−ゆふたつくもの−きほふほとなく


00019
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夕立のすきつるあとをなかむれは竹の葉すすし露もさなから

ゆふたちの−すきつるあとを−なかむれは−たけのはすすし−つゆもさなから


00020
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かたをかのあふちの木すゑ雨はれてつゆふく風に花そちりゆく

かたをかの−あふちのこすゑ−あめはれて−つゆふくかせに−はなそちりゆく


00021
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そことなく霧にこもれるふしみ山田のもにつつく川の一すち

そことなく−きりにこもれる−ふしみやま−たのもにつつく−かはのひとすち


00022
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雲風のうれへをつねのこころにてさもあらぬことも秋そかなしき

くもかせの−うれへをつねの−こころにて−さもあらぬことも−あきそかなしき


00023
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なかめうかれ月にあはれをそむる夜のこころをしをる松の秋風

なかめうかれ−つきにあはれを−そむるよの−こころをしをる−まつのあきかせ


00024
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嵐ふくのきはの松はさわけともなか空たかき月そしつけき

あらしふく−のきはのまつは−さわけとも−なかそらたかき−つきそしつけき


00025
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うすきりのゆふへのあきの色よたたあまとふかりのこゑならすとも

うすきりの−ゆふへのあきの−いろよたた−あまとふかりの−こゑならすとも


00026
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吹きしをる野分の雲にとふかりのつらもしとろにみたれてそなく

ふきしをる−のわきのくもに−とふかりの−つらもしとろに−みたれてそなく


00027
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庭の虫まくらのかへのきりきりすあきのおもひにわれもうれふを

にはのむし−まくらのかへの−きりきりす−あきのおもひに−われもうれふを


00028
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ひとり見るねさめの月のわひしきに秋風ふきてきりきりすなく

ひとりみる−ねさめのつきの−わひしきに−あきかせふきて−きりきりすなく


00029
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きりきりす枕になきて秋の夜のねやにさしいる月そさひしき

きりきりす−まくらになきて−あきのよの−ねやにさしいる−つきそさひしき


00030
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日の影は峰の木すゑにのこれともきりよりくるるをちの山もと

ひのかけは−みねのこすゑに−のこれとも−きりよりくるる−をちのやまもと


00031
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あさかほもおのかさかりのほとはあれやつひにしをれぬ花しなけれは

あさかほも−おのかさかりの−ほとはあれや−つひにしをれぬ−はなしなけれは


00032
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おほ空をいつもかはらすめくるつきの秋はなにとてさやけかるらむ

おほそらを−いつもかはらす−めくるつきの−あきはなにとて−さやけかるらむ


00033
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しくれすさふ夕のそらの色さむしよわき日かけは雲にはつれて

しくれすさふ−ゆふへのそらの−いろさむし−よわきひかけは−くもにはつれて


00034
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くもりあへぬ月のおもてにそそきすきて時雨にぬるる影もすさまし

くもりあへぬ−つきのおもてに−そそきすきて−しくれにぬるる−かけもすさまし


00035
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おとつれし木の葉時雨もふりはててゆきまつほとの冬そさひしき

おとつれし−このはしくれも−ふりはてて−ゆきまつほとの−ふゆそさひしき


00036
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霜のうへの月のひかりは夜ふかきにさえたるとりの声そあけぬる

しものうへの−つきのひかりは−よふかきに−さえたるとりの−こゑそあけぬる


00037
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雪つもるとほつたかねはしつかにてふもとの寺に入あひの声

ゆきつもる−とほつたかねは−しつかにて−ふもとのてらに−いりあひのこゑ


00038
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ふりおもるゆきをおのれとうちはらひややおきかへる庭のくれ竹

ふりおもる−ゆきをおのれと−うちはらひ−ややおきかへる−にはのくれたけ


00039
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夜をこめてふりつる雪のほとよりはけさはやきゆる檐の玉水

よをこめて−ふりつるゆきの−ほとよりは−けさはやきゆる−のきのたまみつ


00040
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しもゆきのよにふる心ことしけみつもるもしらてくるるとし月

しもゆきの−よにふるこころ−ことしけみ−つもるもしらて−くるるとしつき


00041
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けにおもふこころはすゑのとほるてふそれをたのみもあまりはかなし

けにおもふ−こころはすゑの−とほるてふ−それをたのみも−あまりはかなし


00042
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きかまほしきそのゆくへをもあちきなくあやしからしとまたもとはれす

きかまほしき−そのゆくへをも−あちきなく−あやしからしと−またもとはれす


00043
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やすけなのわれと人とのなかやこれおほかたならはかからましやは

やすけなの−われとひととの−なかやこれ−おほかたならは−かからましやは


00044
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うきも契りむすひし世世にかこちなせはつらきしもこそ猶あはれなれ

うきもちきり−むすひしよよに−かこちなせは−つらきしもこそ−なほあはれなれ


00045
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まさるかたのあるとそみゆる昨日けふ人の気色のなかめかちにて

まさるかたの−あるとそみゆる−きのふけふ−ひとのけしきの−なかめかちにて


00046
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なほさりのよそのあはれにせきかねぬ物おもふ人のやすきなみたは

なほさりの−よそのあはれに−せきかねぬ−ものおもふひとの−やすきなみたは


00047
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うきもうくそむくもかなしいかにしてなれさりしさきの身にかへさまし

うきもうく−そむくもかなし−いかにして−なれさりしさきの−みにかへさまし


00048
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すへてたた人にはなれしおもひそむあはれはうさのはしめなりけり

すへてたた−ひとにはなれし−おもひそむ−あはれはうさの−はしめなりけり


00049
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さきの世そさらにしらるる人にかく心つくすもむくひとおもへは

さきのよそ−さらにしらるる−ひとにかく−こころつくすも−むくひとおもへは


00050
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いつまての身の程にしもみる人のあはれもふかくうきもかなしき

いつまての−みのほとにしも−みるひとの−あはれもふかく−うきもかなしき


00051
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身のほとをいかにさためてかはかりのうさをも人のなさけとはいはん

みのほとを−いかにさためて−かはかりの−うさをもひとの−なさけとはいはむ


00052
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そのふしとわきてはすへておもはねとなるるにつけてそふあはれかな

そのふしと−わきてはすへて−おもはねと−なるるにつけて−そふあはれかな


00053
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雨ははやふりやみぬれとゆふくれのまた山のはにかかるしら雲

あめははや−ふりやみぬれと−ゆふくれの−またやまのはに−かかるしらくも


00054
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あめはるるのきはのやまに雲たちて木のもとみゆる松のむらむら

あめはるる−のきはのやまに−くもたちて−このもとみゆる−まつのむらむら


00055
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山のすかた水の色にもしきしまのみちのまことはかくれぬものを

やまのすかた−みつのいろにも−しきしまの−みちのまことは−かくれぬものを


00056
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うなはらやなきたる浪のうへとほみあまたこきゆくおきのとも舟

うなはらや−なきたるなみの−うへとほみ−あまたこきゆく−おきのともふね


00057
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なにかおくむかしといまと行すゑとうかふ心のほかにやはある

なにかおく−むかしといまと−ゆくすゑと−うかふこころの−ほかにやはある


00058
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をりにふれてなさけはすへてたえぬかな春のさくらに秋のもみち葉

をりにふれて−なさけはすへて−たえぬかな−はるのさくらに−あきのもみちは


00059
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神地山たまくしの葉のうこかねは風ものとけく世もくもらめや

かみちやま−たまくしのはの−うこかねは−かせものとけく−よもくもらめや


00060
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ふりしめるゆふへの雨のさひしきに木すゑのからすしをれてそなく

ふりしめる−ゆふへのあめの−さひしきに−こすゑのからす−しをれてそなく